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題名:第4のチョコレートの誕生秘話
報告者:トシ

 近年、チョコレートが空前のブームである。それは、筆者のマイ・ブームだけではなく、店頭での品数の多さも年々と増していることからも明らかである。その背景のひとつとして、チョコレートの摂取に伴う脳への影響に関する報告も増えていることからも、頷ける話ではある(ショの報告書であれば、No.353やNo.720を参照)。チョコレートと脳や身体との関係について、今後より科学的な精査が問われるも、チョコレートの原料となるカカオの歴史から鑑みると(カカオはかつてアステカ文明においては薬であった。詳細は報告書のNo.414を参照していただきたい)、まったく否定できない良好な関係でもあろう。経験的にも、チョコレートは身体によい、と断言したい(単なるチョコレート好きかもしれないが…)。ただし、砂糖を過剰に摂取しすぎると、よくはないのも理解できる。ダイエット的な観点からも、鹿児島純心女子大学の坂井恵子博士曰く、砂糖食はでんぷん食よりも肥満を誘導しやすい傾向が明らかであることを指摘しており1)、過剰の摂取はやはりよくない。その点も含めて、チョコレートの摂取方法に関しては、読者の方々の各々の知識に基づく科学的な見識に委ねたいが、意外と奥が深いが、チョコレートの歴史でもある。
国立民族学博物館名誉教授でもある八杉佳穂博士は、マヤ文字やマヤ諸語を中心とする言語学者でもある。しかしながら、その他にチョコレート(原料となるカカオ)の歴史に関する学識的な2冊の著書1), 2)も執筆し、それによってカカオの歴史が網羅された。それらの書内には「大好きがとまらない!!! 愛しのチョコレート。」と明言はしていないものの、その深い見識は、チョコレート大好きな博士に違いないと推測される。そのため、本報告書はチョコレート博士(愛称を込めて八杉博士をそう呼びたい)に対する敬意の表明でもある。
 歴史的な流れは、チョコレート博士の書を紐解いていただきたいが、チョコレートのイメージとして、ブラック、ミルク、ホワイトがある。しかしながら、調べるとそれ以外にも4番目のチョコレートがあることが判明した。それが表題の第4のチョコレートである。ここでは、そのチョコレートの誕生秘話に迫りたい。
 第4のチョコレートは、その名をブロンド・チョコレートという。それを開発したのは、フランスのヴァローナ社というチョコレートメーカーである。ヴァローナ社の歴史の詳細は文献4)を参照していただきたいが、1922年に最高のチョコレートをめざして熱意を注いだフランスのローヌ地方の菓子職人のアルベリック・ギロネ氏によって創業され、昔ながらの製法と職人的な技術を生かし、厳しい品質管理のもとで最上のチョコレートをフランスのタン・レルミタージュのアトリエから生み出しているメーカーでもある。ただし、面白いことにブロンド・チョコレートは、製造のミス

図 ブロンド・チョコレート6)

によって生まれている。ホワイトチョコレートを作るために焙炉に入れたチョコレートが、焙煎時間をミスした結果、ホワイトチョコレートがキャラメリゼされてブロンドに輝いた5)。その偶然の産物がブロンド・チョコレートとなる。図にそれを示す。まさにミスから生まれし、第4のブロンド(ヴァローナ ドゥルセ)である。

1) 坂井恵子, 他: 一定のカロリーを摂取する場合, 砂糖は脂肪やでんぷんよりも肥満を誘導し易い. 鹿児島純心女子大学看護栄養学部紀要 15: 23-28, 2011.
2) 八杉佳穂: チョコレートの文化誌. 世界思想社. 2004.
3) 加藤由基雄, 八杉佳穂: チョコレートの博物誌. 小学館. 1996.
4) https://www.valrhona.co.jp/about/ 6) https://www.valrhona.co.jp/products/grands-crus.php (閲覧2018.4.16)
5) https://travel-noted.jp/posts/16715 (閲覧2018.4.16)



…「ヴァローナ ドゥルセ」の品への案内は、こちらになります。


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