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題名:”美”の秘訣ともなる内面的、外面的な”おしゃれ”の歴史
報告者:エコノ

 本報告書は、基本的にNo.769の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 美しさの目覚めは、”おしゃれ”として、人類の文化的な事始めと同じく、古い歴史まで遡ることができる。宝飾品やボディペイントによる装身の起源は、7万5000年前からすでに貝殻ビーズとして南アフリカのブロンボス洞窟から出土している1)。さらに、その洞窟の13万年前の地層から、赤色顔料の固まり(オーカー)も大量に発見され、それによってボディペイントが日常的に行われていた可能性も示唆されている1)。すなわち、この当時から既に人類には、”おしゃれ”の意味を理解する能力を有していたと考えられている1)。
 その”おしゃれ”は、他者との比較でもある。また、それによって美しさの基準も太古から各人で判定されていたのであろう。かつて、富士フィルムのCMに「美しい方はより美しく、そうでない方はそれなりに…」、と名キャッチコピーがあったが2)、こと”おしゃれ”を、美しさの基準として転回して捉えると、ブロンボス洞窟でも、先の貝殻ビーズやオーカーを装身しながら、同じような会話が当時からあったのかもしれない。結局は、現代のメイクやファッションも、太古とは規模が異なるものの、その根本には違いがない。”おしゃれ”は人類の心の起源でもある1)。
先の報告書にてフェイスマスク(パック)について現代の美肌回復について検討した。さらに、先の報告書でも参考にしたポーラー文化研究所では、現代の、特に女性を中心として美しさの基準も意識調査している。その結果、美しさを表すのは「きちんとしたマナー」などの内面的なことで評価が高く、それが外面的に表現できていれば、自身の美しさに自信が持てているとの評価であった2)。また、メイクやファッションは自分らしさを志向し、35歳で年齢に対する意識、エイジングが転換し、年齢を感じさせない志向へと意識をシフトさせることが明らかとなっている2)。さらに、その後の調査で、”内面磨き”を大切にし、その内面的な要素を主要素として、”きれいでありたい”と願っていることも明らかとなった3)。その理由は図に示すように、精神面の充足感に繋がる。このことから、”おしゃれ”は外面から

図 きれいであるための理由3)

だけではなく、内面を基調とする心理的な表れでもあり、それによって美しさも磨かれる。そのため、自分にとってふさわしい貝殻ビーズやオーカーを探し出せることが、最終的に”美”の秘訣ともなるに違いない。

1) ウォン, K: 早かった象徴表現の起源. 別冊日経サイエンス 151: 110-119, 2005.
2) http://www.po-holdings.co.jp/csr/culture/bunken/report/pdf/051215naimen.pdf (閲覧2018.3.29)
3) http://www.po-holdings.co.jp/csr/culture/bunken/report/pdf/070215utsukushisa1.pdf (閲覧2018.3.29)



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