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題名:マスター・オブ・チューブ
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的に No.2063の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 僕は真空管街で出逢ったその老人に、わたしという存在がかつてにスマホ内部に取り込まれ、その時に初めて僕はりどるに出逢ったことを話した。そして、スマホ外部でのわたしと何かが交換された時、僕となって羽化したかのように羽出して旅に出たこと、それがきっかけとなり、僕には運命的ともいえる愛しい人、エヴァンジェリンに出逢えたことを話した。
 今は、魂の交換によってりどるが僕の体(テイ)に宿り、僕は代わりに再びスマホ内部に閉じ込められたことも包み隠さず話した。
 だから、僕はここに居るんだと。本来なら、今は、エヴァンジェリンとお互いの祖母の軌跡を追ってポーランド国内を一緒に巡っているはずだ。それに対して今の僕は、Snapdragonのクロックをオーバークロック化させ魂をチェンジすべく電流スピナーに乗ってSnapdragonに向かっている。
 それらのこもごものことを伝え終えると、彼からもいろいろな話を聞くことが出来た。なんでも彼は真空管街のマスター、マスター・オブ・チューブと呼ばれる人であることを教えてもらった。そして、彼はすでに、この道に従って何十年も過ごした人であった。
「この煌々と明かりが灯っているKT88を開発したのは、なにゆえこのわしじゃ。タワーシンボルKT88の明かりが初めて灯った時、わしは大いなる次世代の電子の未来史を感じたものじゃった。しかし、スマホではこの技術はとうに使われておらん。御覧の通り、この街はすでにすたれておる。
わしはかつて夢のお告げとして彼に提案したことがある。
彼とは…、そう、かの有名なス…名前忘れてしもうた。ウォズニアック…、違う。スティーブン。いやスピルバーグ…。いや違う。忘れてしもた。その彼にじゃ。わしのこの発明した6L6GCなる真空管をスマホにつこうてくれ。そうすれば音質が格段によくなるはずじゃと。
だが、結局はその彼、ス…くんはつこうてくれなんだ。
まっ、それは当たり前だったろうかのぉ。
Macintoshでも、NEXTでもすでにつかわれておらんかったらな、わしの未来が…。
おっ、おもいだした。ジョブズくんや。そうや彼は、ジョブズくんや(図)。
でもな、最近365にしてからにして、画像に代替テキストが入るんや。この画像はな「スーツを着た男性と文字の加工写真」と入っとる。彼、ジョブズくんや。365よ、よー覚えとけ」

図 ジョブズくん1)

1) https://history-computer.com/macintosh-by-apple-complete-history-of-mac-computers/ (閲覧2021.6.26)



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